東京の Aさん
1989 4速 XLH1200 スポーツスター1200です。
ツーリング途中 バッテリー上がりで お預かりした車輌ですが、
購入後 何度もバッテリー上がりを起こし バッテリー交換をされているとの事でした・・
発電系の不良という事で 修繕に入りましたが
色々と問題ありで・・・今回は お預かりした状態に戻す事となってしまいましたが
オーナーAさんに作業工程を見ていただく意と、
せっかくなので 発電系統の説明?を記載します。
*どの年式、どのモデルでも 形状、仕様は異なっても、内容は同じです。
発電系 不良の場合、レギュレター、ステーターコイル、オルタネーター いずれかの不良と成ります。
[ ステーターコイル ]
画像 手前 プライマリーケースの中に有ります。
この周りを オルタネーター(永久磁石)が回り、電力を発生させます。(交流 AC)
[ レギュレター ]
画像 左側 前輪の後ろ、フレームにありますね。
ステーターコイル+オルタネーターで発電した電力 交流ACを 直流DCに変換させ、
一定に供給するため制御するもの。
*アーリーショベルまでは
直流 DCのまま 発電してました。
*年式により、コネクター形状等 同じでも Amp アンペア数が異なります。
異なる物を組み付けてでの、不具合もあります。
現状 組まれていた社外品のレギュレター、ステーターコイル
品番が無く、Amp確認が出来なかった為
安全の為、上記 アクスル製も用意しました。
発電系統のチェックの仕方は、
★ バッテリー 100%充電時で、+とーの端子間で 12.8V~13V (直流 DC)
★ エンジン始動時 アクセルオンで 端子間の電圧 14V台まで上がれば OK
★ 上がらなかったり、15V以上に成る場合は レギュレターの不良。
今回 全く電圧が上がらなかった為、ステーターコイルもチェックします。
★ 正常な[ ステーターコイル ]は、コネクター端子間で 0.1~0.2Ω。
断線が 一番多い症状なので、
★ コネクター端子間が、導通しているか(導通ない場合は断線)
★ 片側ずつ端子と、ボディ(車体)に通電していないかをチェック。
(通電している場合は、コイル断線で、ボディに電力が流れてしまっている事に成る)
上記をチェックしても 問題が見られない・・・
レギュレターと、ステーターコイルとのコネクターを外し、
★ エンジン始動 ステーターコイル端子間で、(交流 AC)アイドル時 20~30、オン時50あれば、OK。
少ない場合や、不安定な場合、
ステーターコイルか、オルタネーターの不良と成ります。
今回は 断線等の症状は見られず・・
コイルからの電圧が低く、オルタネーターを疑い プライマリー バラシとしました。
以前 何回か プライマリーカバーのボルト 全部外したのに
カバーが外れませんとの相談がありましたが・・・・
上画像 右側 プライヤーで指しているとこ この六角形のパーツ外さないと外れませんよー
左側は ドライブチェーンのアジャスターです。
1984-89(90) 四速スポーツは、
オルタネーターが、クラッチドラムと一体になってます。
この中の オルタネーター(永久磁石)が割れたり、落ちたりで、発電できないという症状は多いです。
クラッチ・ドラム 内側。
マグネットが 脱しないよう、ステンにてカバーされた対策品に交換されています。
問題は この、クラッチドラム一体型の、オルタネーターです・・・
メーカー名も 品番もなく、マッチング確認が取れません・・・
84-90 19Ampに対応のものもあれば、
32Amp等に アップさせるコンバージョンのものも有ります。
磁力の計測は うちでは無理です。(普通 むり・・・)
どこなら出来るのかな
品番確認 できないため,
レギュレター、ステーターコイルを、指定のものに交換します。
改善されません・・・・
つまり オルタネーターが 不一致なものという事になり、
こちらを 年式 指定のものに交換すれば良いという事なのですが、
このパーツ 8万円・・・
しかもクラッチドラムと一体な為、クラッチ板の入れ替え等の作業もプラスされ、
パーツ代、工賃と かなり高額に・・
と、言うことで 現状戻しとなった訳ですが・
4速スポは こういった箇所が、シフター等 多い為、
車輌は安いですが 当店は お薦めしていないんです・・・
画像 ブレブレ・・・・
逆の手順で 戻していきます。ステーターコイルの カラーが違うでしょw
長々 書き連ねましたが、皆さん 発電系統、少しは御理解頂けましたでしょうか
長々 書いていたのは 雨が降り止まなかったからwww
雨 上がったようなので 帰ります。
では。
COLD TURKEY A/S Kustom Psycho Works
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