★作業記録です
★HARLEY-DAVIDSON '02 TC88 FXDL
ツインカム/キャブのローライダー 依頼内容は 片肺の修繕。
片肺自体は コイル及びプラグ交換で、修復できましたが
●Rパイプの排気熱が高すぎる・・(燃調が薄い?)
●前後共、黒煙・白煙が見られアイドリング不安定・・・
●Rロッカーカバーからオイル漏れ 等の症状が見られ
バルブ廻りの不良を感じ、腰上OHと成りました。
●う~ん・・・前後でガスケットが異なります・・
フロントのみ 過去修繕したようですが・・・嫌な予感しか有りません・
●ヘッドベースG/Kも異なっていた為(画像には無い)
過去なんらかしらの問題でヘッドをバラシたようですね・
ピストン・トップは、Fは湿ったカーボン・・Rは乾いたカーボン・・明らかに異なります。
●シリンダーはクロスハッチがまだ残っている状態。
良い状態と安易には言えません
ピストンリング等のクリアランスも確認した方が良いですね。
●リング合口 全くデタラメdeath・・
問題ありと思えるヘッド・バルブ廻りに移ります。
明らかにカーボンの質が異なります・・・
まずはバラシて洗浄し、その上で確認作業とします。
先に全て 簡易洗浄を行います。
●バルブシート 座面荒れてます・・
●EX側はポート内およびバルブは 湿ったパウダー状のカーボン
●IN側は ポート内は△ バルブは硬化した突起状のカーボン
●明らかにヒドイのは F/ヘッド EXバルブ
●バルブの組み位置をずらすと 閉まったり、閉まりきらなかったりしてます。
●バルブ ヘッド付根部に歪みが有ります・・
*明らかに ここが原因ですね。
●R/EXバルブも動きが渋いため、両方共 交換し擦り合わせ等の加工を施します。
★S&S Eキャブですが
御預かり時、ミクスチャーは 4回転戻し(濃い・・)
加速ポンプ 3回転戻し(濃い・・)
ミクスチャーは通常1~1.5回転戻し範囲で調整が基本
4回転戻しということは インターの番手を確認しなければなりません。
★MJ/.078 インター/.031
*TC88では通常といえる番手でした・・・??
★ミクスチャーに何故か2ヶのO-RING・・??
後期モデルのミクスチャーは 中央部に1ヶ O-RINGが入りますが。
*過去落ちたまま除去せず 新たなミクスチャーを組んだのでしょうか?
先端に僅かな歪みも確認できた為、こちらも交換し 全てを組み上げました。
エンジン始動!
全体的な症状は緩和されましたが、始動直後に まだ濃い感じが・・
さて、今回の本題は ここからです。
ボディも〇で、ジェット類の番手も〇 しかしミクスチャー調整でベストが出せない・・
その原因は・・・・
★純正の負圧式 ガソリンコック・・・
エンジンの負圧で作動し キャブにGASを送るものですが
こちらの内部のラバーパッキンの僅かな損傷で、
ガソリンがバキュームホースを伝い インマニにGASが流れ込んでた・という事です・・
負圧式はエンジンを始動させなければ キャブにGASが流れない為
コックをOFFにする手間は無く成りますが
(*アクセルを回せば 加速ポンプが作動しGASが流れてしまいますが・・)
パッキンに損傷がでれば 上記のような症状を引き起こしてしまうワケdeath・・
パッキン自体が あまりにも高価な為、落下式のコックに交換しました。
(*停車時は 必ずガスコック OFFにしてください。
さて今回の要因は、
なにが始まりかは定かでは有りませんが、
EXバルブの問題により高熱化し プラグ、コイルが損傷したという事でしょうか。
EXバルブの問題を解消せずに 燃調が薄いと考え
キャブを濃く振り過ぎたのが要因でしょうか・・?
さておき 1台は完了です。
COLD TURKEY A/S KustomPsychoWorks
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